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レポートをうまく、そして速く書くために、重要なことは何だと思いますか。
文章力?発想力?
いいや、違います。答えは、レポートを書き始めるまえに「構成」を練っておくことです。
レポートの構成には「型」がありますので、それに沿って書けば最低限の労力でかつ最短で書きあげることができます。そして分かりやすく書くことができます。
構成とその役割をただしく知っておくことは、質とスピードを高めるために必要なことです。
そこで本記事では、
「レポートではどのような構成でかけばいいのだろうか」
とお悩みのあなたに向けて、レポートの構成についてくわしく述べていくこととします。
目次
レポートを論理的にする構成
レポートは一般的に三部構成でできています。
- 序論(はじめに)
→「本論」の全体像を伝える役割 - 本論
→自分の意見を納得させる役割 - 結論(まとめ)
→「本論」を振り返る役割
レポートの流れは、①序論で「本論」の全体像を説明して、➁本論でしっかり説明して、➂結論で「本論」を振り返ります。なにか違和感に気づきましたでしょうか。
あれ、本論の内容を三度くりかえしてない?
そうなんです。実は序論・本論・結論では同じような内容を繰り返し述べているだけなのです。簡単でしょ?
このようにすることで文章構造が論理的になり、格段に読みやすくなります。読み手が一目見て「これが言いたいことなんだな」とわかるようになります。
「構造的なつながり」を意識して論理的なレポートを書くよう心掛けてください。
各構成の分量
「序論」「本論」「結論」の分量の目安を以下に示します。
- 序論
→分量は全体の10~15%程度 - 本論
→分量は全体の70~80%程度 - 結論
→分量は全体の10~15%程度
序論は「本論の全体像を伝えるため」にある
序論は「本論の全体像を伝えるため」にあります。
これは読み手への配慮です。人の頭というのは、全体像がわかっているほうが理解しやすいものです。
イメージとしては、現在地をしりたいと思ったときに、「上空からみた地図」をみて全体感を把握しようとするのと同じことです。「ストリートビュー」で見る人はいないと思います。
同じように序論でも、まずは全体像をみせてやります。
序論の要素
序論の要素としてあげられるのは、
- 背景
- テーマの重要性
- 目的
- 重要な概念の説明
- 論展開の予告
です。
序論にてこれらを示すことができれば、読んでいる人に全体感が伝わります。そして、あなたが本論で述べたいことがビシッと伝わります。
レポートには必ず背景が必要です。「近年~が起き、~の被害が出た」「~は~と述べている」などそのテーマの現状から説明します。
テーマの重要性も述べる必要があります。レポートには論じる意義が必要だからです。「~となれば~が問題となる」というように説明します。
目的はレポートではすこぶる重要です。「~かを問う必要がある」などと論点を明確にしてください。そうしないと読み手はどこに向かって論展開が進んでいくのか分からないからです。
レポートの論点に重要な概念があるときは、その説明をすることもあります。いきなり難しい用語を出されて読み手が混乱しないように、「~とは~のことである」と最初に定義しておきます。
結論に向かってどのように論を展開していくか述べます。「~を比較し、~を検討する」というように、先に全体像を書いておくことで読み手が準備できます。論展開だけでなく、結論を先に述べておいてもよいです。
序論の書き方についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をどうぞ。
レポートにおける序論の書き方|「はじめに」の書き方を例をもちいて解説する本論は「自分の意見を納得させるため」にある
本論は「自分の意見を納得させるため」にあります。
人を納得させるためには、主張を述べるだけではいけません。「なぜそういう主張になったのか」を説明してやっと納得してもらえるようになります。
本論で大切なのは「なぜ」の部分です。
本論の要素
本論の中身はさまざまなので、具体的にこういうことを書けと言うことはできませんが、意識しておいてほしいことはあります。
それは、
- 信頼できる根拠をしめすこと
- 他者の意見を引用すること
- 反対意見も提示すること
- パラグラフライティングを使うこと
です。
信頼できる根拠をしめすと、人は納得します。ウソか本当か分からない根拠は、納得度を高めることにつながらないので、書いてもまったく意味がありません。
他者の意見を引用するのも、納得させるためのテクニックのひとつです。よく使われるのが、自分と同じ意見を引用して「この人も私と同じ意見なんです!」という援護パターンと、自分と反対意見を引用をして「この人はこう言っているけれど、ここが間違っているのでは?」という論破パターンです。
反対意見を提示することも納得度を高めるために重要です。反対意見にも触れて、それでもなお「自分の意見のほうがよい」といえると誰もが納得する文章になります。
パラグラフ・ライティングは論文でよく使われる書き方です。文章構造が明確にすることで論理的な文章となり、納得度を高めることができます。
本論の書き方についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をどうぞ。
レポートにおける本論の書き方|本論は主張を納得させるために書く結論は「本論を振り返るため」にある
結論は「本論を振り返るため」にあります。
長い文章だと最初に話していたことを覚えていないこともあるでしょう。本論を振り返ることで、本論でいったことを再度確認します。
結論の要素
結論の要素としてよく見られるのは、
- 論展開の振り返り
- 結論
- 自己評価・今後の展望
この三点です。
結論ではまずはじめに、論展開の振り返りをします。ここでは、何を目的に、どのような根拠、どのような観点で、どのように論を展開したのか簡潔に述ることが大事です。そうすることで結論が伝わりやすくなります。
本論で導いた結論を再度述べます。再度述べることでいいたいことを強調する効果があります。必ず書いてください。
自分の書いたレポートを振り返って評価することもあります。ここでは、どうすればさらに説得力が増したか、述べていない論点はなかったかというように自論の弱点を反省し、「今後の課題としたい」と述べます。
結論の書き方についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をどうぞ。
レポートにおける結論の書き方|「おわりに」についての根本的な考え方を伝授するまとめ
本記事ではレポートの構成について説明しました。
レポートは、序論・本論・結論で構成します。
それぞれのパートで何を書くかはレポートによりけりです。課されるレポートによって書くべき内容は変わってきます。
ここで大切になってくるのは、それらの各パートの役割をただしく覚えることです。
- 序論は「本論の全体像を伝えるため」にある
- 本論は「自分の意見を納得させるため」にある
- 結論は「本論を振り返るため」にある
この役割だけは頭の片隅にいれておけば、さまざまなレポートで応用が利くと思います。必ず役に立ちますので心にとめておいてください。