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- レポートは「ですます調」で書いてもいいのか
- 高評価を得るための書き方を教えてほしい
こんな疑問に答えていきます。
大学では、レポートの出来しだいで成績評価されることが多い。その割には、大学はレポートの書き方を教えてくれない。なにか書き方のコツってないのか。
実はあります。
レポートの種類によって語尾の使い方を変えたり、使ってはいけない表現があったり、書き方について学んでおくべきことは結構多いです。
そこで本記事では、レポートの書き方を知らない大学生に向けて、レポートの文末表現について詳しく解説していきます。読めば、減点されないレポートを書けるようになります。
基本的にレポートで「です・ます」「思う」は使わない
目次
レポートの種類によって文末表現は違う
大学のレポート課題は、主に2種類あると思っていい。
- 感想文タイプ
例1 「この動画をみた感想を書いてきなさい」
例2 「講義の感想を書きなさい」 - 説明・論証タイプ
例1 「〇〇についてレポートにまとめてきなさい」
例2 「〇〇について論じなさい」
どちらも同じレポートですが、書き方が全く違います。以下で詳しく説明します。
感想を書くレポート
感想文は自分目線の「主観的な文章」を書く。
最も楽なタイプのレポートです。なぜなら、自分の感じたことをそのまま書けばいいからです。特に何も気にすることなく、よかったこと・学んだこと・苦労したこと・自分の体験など、自由に書くだけOK。
~ということがあった。~を学んだ。~と感じた。~と思う。~という気持ちになった。
説明・論証するレポート
まとめや意見を書くレポートは、「客観的な文章」を書く。
このタイプのレポートは、感想文と違って結構やっかい。それは相手を説明や説得をするための文章であるからです。そこに「こう思う、こう感じる」というような自分の思いを乗せる意味があるでしょうか。おそらく書いても万人が納得する文章にはならないでしょう。
戦争の議論をしているとする。自分は戦争賛成派だとして、どちらの意見をいわれたら納得するでしょうか。
感情に訴える
戦争するのに反対だ。なぜなら、戦争は人の命をうばう悲しいものだからだ。
論理的に訴える
戦争するのに反対だ。戦争するデメリットは~である。反対にメリットは~である。以上からデメリットのほうが大きいことが分かる。今の状況なら戦争はしないほうが良いと考える。
この手の議論をするとき、感情論で言い合ってもらちがあかない。論理的に言われたほうが双方が納得するでしょう。
このような理由から、説明・論証するレポートでは次の2つを意識しなくてはいけません。
- 論理的な文章を書く
- 自分の感情を入れてはいけない
感想文とはまったく性質の違う文章であるため、語尾にも気を付けましょう。注意ポイントがいくつかあるので、以下で詳しく説明します。
説明・論証レポートの文末表現
口調は「である」にする
「です・ます」を使ってもいいかって聞く人の魂胆は分かっている。
「です・ます」を使うことで、文字数をできるだけ多く稼ぎたいんだよね。わかる。しかし、レポートでは「だ・である」を使うのが常識です。残念ですが、諦めてもらいます。
レポートに限らず、大学でのほとんどの課題で「である調」を使わなくてはいけません。大学の課題は主に以下の6つです。
- レポート
- 感想文
- 実験レポート
- リアクションペーパー
- パワーポイント
- 論文
これらの課題で「です・ます」が使われることは、ほとんどありません。使うのは、先生に向けて授業後の感想をリアクションペーパーに書くときぐらいです。
語尾に「です・ます」が使えないからといって、悲観しないでほしい。「だ・である」をつかうことで、ある悩みはなくなるからです。ある悩みとは文末の単調さです。敬語を使うとどうしても、
「~です。~です。~です。~します。~します。~します。」
というような調子で文末が単調になり、文章能力の無さが露呈してしまいます。「だ・である」を使うことで、この悩みがなくなるのなら、「敬語を使わなくてもいいかな」と思えるのではないでしょうか。
正しい文末表現ではっきりと伝える
レポートを評価するのは、教授です。
意味がよく分らない、スラスラ読めない、読んだらストレスがたまるような文章はもちろん評価が下がってしまいます。減点をなくすために気を付けてほしいのは以下の3つです。
- 「ら」抜き言葉は使わない
例1 ✕見れる→〇見られる
例2 ✕食べれる→〇食べられる - 二重否定は避ける
例1 ✕「~でないとはいえない」→〇「~といえる」
例2 ✕「言えなくはない」→〇「~といえる」 - 「~のだ」「~のである」は使わない
レポートに強調表現はいりません。
話し言葉ではなく書き言葉を使う
「え・・・これって話し言葉なの?」
というように、レポートの書くのが不慣れで、語尾に話し言葉を使ってしまう大学生は非常に多い。話し言葉ではなく、書き言葉でレポートを書けるようになりましょう。
レポートにふさわしい文末表現をピックアップしてまとめました。
口語表現 | レポートらしい表現 |
---|---|
です・ます | である |
かもしれない | 可能性がある |
したほうがいい | すべきである・する必要がある |
しなくてもいい | する必要はない |
たくさんある | 多く存在する |
じゃない(か) | ではない(か) |
~と言っている | ~と述べている |
~と書いている | ~と述べている |
客観的な説明・論証レポートにする
上でも述べたように、説明・論証レポートでは「客観的」でかつ「論理的」であることが重要です。このような文章を書くときに、注意するべきポイントは次の2つです。
- 感情表現はしない
- あいまいな言い方をなるべく避ける
どんな文末表現を避けるべきか、以下で具体的に説明します。
「思う」「考える」を使わない
レポートでは自分の感情を書く必要はありません。したがって、「思う」「感じる」は、そもそも使ってはいけません。
では「考える」はなぜ使わないのか。
レポートは「自分の考え」を書くものであるからです。「考える」をつけ始めると、ほとんどの文に「~と考える。~と考える。」とつけることになります。
「~可能性がある」「~だろう」はできるだけ使わない
自信が無い。
それが「~可能性がある」「~だろう」という表現から伝わってきます。
もともとレポートとは、はっきりと自分の主張を述べるものです。ですから、自信のない表現はレポートに向いていないのです。
「~可能性がある」って言葉を使っているなら、「~である」に書き換えろ。嘘ついてでも自信のある表現を使え。こんなことを言いたいのではありません。
本当に言いたいことは『説得力のある「構成」をきちんと考えろ』ということです。
「~可能性がある」という言葉は、場合によっては使うこともあるでしょう。それはぜんぜん構わない。ただし、できるだけ根拠を集めて、自信をもって意見を述べれるように努力はするべきです。
「だ」は使わない
論文やレポートでは、文末に「だ」は使いません。「である調」で統一するのが一般的です。
たまに「だ」を使う人もいますが、論文・レポートの慣習的に、「だ」は「である」に言い換えることが多いです。
ここで分かりやすく例をあげて、言い換えてみます。
「だ」
このデータは〇〇で得られたものだ
「である」
このデータは〇〇で得られたものである(ものとなった)
やはり、「である」のほうが論文・レポートの文章って感じがする。「だ」を使いそうになったときは、「ある・いる・なる」に言い換えましょう。
まとめ
基本的にレポートで「です・ます」「思う」は使わない
大学で求められるのは、「論理性」です。どんなレポートでも、なぜそう思ったか、なぜそう考えたかを一番大切にしてほしい。
そうすれば、語尾も変わってくる。おのずとそれらしいものになるのです。
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