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タイトルをつけるに際して、知っておかねばならないことがあります。それは、
一目みて内容が分かるように題名をつける
ということであります。
ただこれだけでは納得がいかないでしょうから、これからタイトルのつけ方を例をあげて説明することにしましょう。
目次
テーマとタイトルの違い
タイトルについて説明する前に、貴方に伝えなくてはならないことがあります。
本記事ではテーマとタイトルを区別しているということです。
「ニュアンスの違いはあれど、テーマとタイトルは同じものである」と考える人が多数だと承知しておりますが、どうにか判然たる区別ができないものかと悩んだあげく、私はこう考えつきました。
- テーマ:執筆前に決定するもの
- タイトル:執筆後に決定するもの
テーマは情報収集して構成を練って「いざ書かん!」と意気込む前に決定するもの。一方、タイトルは「いざ提出せん!」とする直前に決定するもの。
こう思ってもらえば、これからのわたくしの説明が納得のゆくものになりましょう。
もし貴方が、この記事を読んでいる現在、まだレポートの構想段階であるのならば、テーマの決め方をご覧になったほうがよろしい。
参考レポートにおけるテーマの決め方|例をもちいてテーマの良し悪しを説明する
タイトルの書き方
タイトルにおいて肝要なことは、「一目見て、本論の内容が明確にわかること」であります。
とはいえ、長々とした表現は避けなくてはなりません。
- 字数は20文字以内(あくまで目安)
- 一般的に「。」「、」「?」「!」などの記号は使用しない
これらを意識し、できるだけ簡潔に表現することにしましょう。
くわえてタイトルのつけ方は、こう指導されることもあります。
本文の要約を最も短くしたものをタイトルにする
レポートで投げかけた問いをタイトルにする
タイトルに対する考え方に多少の違いはあれど、根底にある考え方は同じですから、どちらを採用しても構いません。
とにかく読者がタイトルを見て、「本論を読むと何が分かるようになるのか」が一目でわかればよいのです。
ダメな例:抽象的ではいけない
ダメなタイトルというのは、本論の内容が一目でわからない、つまりはぼんやりとしています。
- ドラゴンボールについて
- ワンピースに関する考察
- 鬼滅の刃に登場する鬼について
言うまでもなく、かような題目では何が問いなのか皆目見当もつきません。
テーマの決め方でも述べたように「論点」が分からないからです。
こういうタイトルは道しるべの役割を果たせません。読み手は一寸先も見えない洞窟を手探りで歩き回ることになるでしょう。
良い例:具体的であればよい
では、逆に読み手にとって喜ばしい題目とはどういうものなのでしょうか。以下、題目の例をご用意しました。ご覧くださいませ。
- ドラえもんに認められる権利の適用範囲
- 『ONE PIECE』の世界における自由の定義
- 人間を食べない鬼の権利をどこまで認めるべきか
レポートにふさわしい内容か否かはともかく、こういう具体的な題目であればレポートは立派に見えます。
しかしいくらタイトルが具体的であれど、本論の内容とタイトルがチグハグであれば意味がありません。タイトルが本論の「問い」と「答え」と釣り合っているか必ず確認します。
「タイトルは執筆後に決定せよ」と申したのは、こういう経緯からくるものだったのです。
副題(サブタイトル)をつけることも
主題だけではうまくまとまらないとき、副題を用います。
副題の書き方は3通りあります。
- 主題:副題
- 主題―副題
- 主題―副題―
※横線はダッシュ「―」です。のばし記号「ー」ではありません。
では、副題のついたタイトルの例を紹介します。よくあるのがこういう副題の使い方です。
- バトル漫画における強さの数値化が持つ役割:ドラゴンボールとワンピースを例として
- 『ワンピース』の世界とジェンダーに関する―考察
- 売れている漫画の特徴―日本と中国と比較して―
レポートにふさわしい内容か否かはともかくとして、こういう風に書くのが一般的です。
ただ、副題をつけると否が応でも冗長的になり、簡潔さを欠いてしまいます。どうしてもというときのみ副題をつけることをおすすめします。
まとめ
ここまで読んだ方は「タイトルとテーマはほとんど同じではないか」と思われたかもしれません。
ええ、タイトルはテーマと同じであっても構いません。
ただ、筆を進めていくうちに、初期に設定したテーマから内容が逸れてしまうこともありましょう。
テーマをそのままタイトルとするのではなく、本論の「問い」と「答え」を確認した後にタイトルを決めることをおすすめいたします。