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本記事では次のような悩みを解決します。
- 参考文献と引用文献を分けて書くように先生から言われた
- 文献リストの見出しってなんて書けばいいの?
- 引用と参考の意味が同じってどういうことなの?
参考文献と引用文献の違いが分からない。そう思うのは、言葉のニュアンスでしか意味を理解できていないのが原因です。
おそらく、ある程度レポートを書いたことがある人なら、
「引用の役割はなにか」
「参考文献の役割はなにか」
それぞれ簡単に説明できるはずです。しかし、なぜ引用文献と参考文献の違いが分からないのか。それは「本質的」にそれぞれを理解できていないからです。
そこで、本記事では薄っぺらいことを言うのではなく、レポートの本質的なところを解説していきます。
読むと、引用文献や参考文献のことを理解できるだけでなく、レポート・論文の質が上がること間違いありません。
結論
参考文献に書いたのなら「引用」をしないといけない。すなわち、参考文献と引用文献は、どちらも同じものだと思っていい。
目次
引用と参考文献の定義
このページにたどり着いた大学生のほとんどは、引用・参考文献の意味を言葉のニュアンスであいまいに理解しているのでしょう。
それだと、「参考文献」と「引用文献」の違いを理解することができません。
そこで、これからそれぞれの定義を詳しく解説します。
引用とは
引用をする理由。それは、「自分の意見と他人の意見をはっきりと区別するため」です。
レポートや論文では、他人の意見をあたかも自分の意見のように述べると、剽窃(コピペ)となってしまう。だから、自分のオリジナルな見解でないものは、引用をして出典を明記しなくてはならないのです。
そして、知っておいてほしいのは、引用には種類があるということ。直接引用と間接引用の2種類があります。
他者の文章をそのまま「抜粋する」こと
うん。私たちが思い描いているオーソドックスな引用です。
では、間接引用とはどんな意味なのでしょうか。
他者の文章を自分の言葉で「まとめる」こと(間接引用ではなくて、参照ということもある)
これは、知らなかった人も多いかもしれません。たとえ文章を要約したとしても、それは「引用」なのです。他人の意見は、自分で言いかえても他人の意見なのですから。
ということで、「本の内容を言いかえて、自分の主張としてレポートにしよう」というのはダメなわけです。
本の内容を書く場合は、誰がどこで言った意見なのか明記しなくてはなりません。そして、引用した文献は、参考文献として本文のあとの文献リストに記載しておきます。
参考文献とは
参考文献とはなにか。別の言葉で言いかえてみると、次のようになる。
自分の考えを決める手がかりとなった「他者の意見・データ」のこと
うーん。これは、解釈の範囲がひろい。
ちょっと読んだだけの文献も参考文献となるのか。はたまた、本文中に出てきたものだけが参考文献となるのか。
このように参考文献の意味はあいまいなので、分野や教員によっても定義が違います。
いろいろな人の意見をみると、参考文献の定義は主に3パターンあります。
- 本文中で「引用」をした文献のこと
- 本文中に出てこなかったが、なにかしらの関係が本文とあった文献のこと
- 上2つの両方のこと
とりあえず、レポートを書きなれてない大学生は、一番上の定義を選んでおけば間違いありません。
なぜなら、初心者がその他の定義でレポートを書くと、「レポートがレポートでなくなる」恐れがあるからです。
くわしくは、あとの文章を読めば理解できます。
参考文献を書くのなら引用をするべき
レポートで自分の意見を言うときは「根拠」が絶対に必要です。
たとえば、レポートに意見を書くとき、
「~と考えられる。根拠はない」
「~と考えられる。山田が調べたデータが根拠である」
このどちらが説得力があるでしょうか。当然、後者だということは言うまでもありません。そのような経緯から、
「レポートを書くとき、”参考文献”が必須である」
と言われているのをよく耳にするでしょう。しかし、論文やレポートを書きなれていない人たちは、
「レポートを書くとき、”引用”が必須である」
に言いかえて覚えたほうがいい。なぜなら、「根拠となった文献を、最後の文献リストに書きさえすればいいんだ」と誤解をしてしまう恐れがあるからです。
そのような誤解がおこる原因は、「他人の意見」と「自分の意見」を区別できていないことにあります。以下でくわしく解説します。
本当に他人の意見と自分の意見を区別できているか
レポートを書くとき、他人の意見と自分の意見を区別しなくてはならない。
「それさっきも聞いたよ」
と思っている人も多いでしょう。しかし、これを知っていても守れていない人が本当に多いのです。
たとえば、あなたが、ある本を参考にしてレポートを書いているとき、こんなことを思ったことはないでしょうか。
参考にしただけだから、レポートに引用はひとつもいらないよね。すべて自分の意見として書いておこう。文献リストにちょちょいと文献を書いてしまえば、パクリにはならないだろうし。
本当にそれでいいのか。
うん。ダメですね。2つの意味でダメです。
- 「どの部分がその本を参考にしているのか」がわからないから
読み手が「他者の意見」と「自分の意見」を区別できない - 引用がないということは、他から得られた根拠が書かれていないということだから
読み手から根拠のない意見だと思われる
このような理由から、引用がひとつもされていないと、レポートがレポートではなくなる。つまり、ただの感想文だと思われるのです。
感想文だと言われないためにも、本文中には「誰がどこで言っている意見・データなのか」を明記する。必ずです。
まわりくどいので、もっと簡潔に言うと、
「参考にしたのなら引用をしろ」
ということです。これで「参考にする=引用する」と言っていた理由が分かったでしょうか。
要点
参考にしたのなら「引用」をしなくてはならない
引用をしてない文献も参考文献として書いていい
ここまで真面目に読んでくれた人のレポートには、いつくかの引用がしっかりとされているはずです。
そうすると、こんな疑問がでてきます。
「参考にしたところはすべて本文中に引用できた。だけど、本文中に書くほどでもない文献はどうすればいいの?」
と。
この場合、「すこしでも影響を受けたのなら参考文献として書いておけばいい」というのが結論です。書いておいて、とくに損することは無いからです。
しかし、これを聞いて、
「あれれ?参考文献に書いたものはすべて引用しろって言ってたじゃん」
と思ったかもしれません。
が、それはあくまで引用をきちんとできていない人向けの話。しっかりと引用ができているのなら、個人の判断でどこまでを参考文献とするか決めたらいいです。
要点
引用がしっかりできているのなら、参考文献をどこまで書くかは個人の判断でいい。
文献リストの書き方
レポートや論文では、本文の後に文献リストをつくらなくてはなりません。
ここで注意してほしいのが、「分野の違い」や「教員」によって、参考文献と引用文献の意味のとらえかたが違うということです。
たとえば次のように、
- 参考文献と引用文献という用語を、同じ意味として扱う
- 参考文献と引用文献という用語を、使い分ける
という2つの解釈がされます。
「どっちかに統一しろよ」という声が聞こえてきますが、分野によって書き方が違うので仕方ありません。
これからは、それぞれ場合にわけて、文献の扱い方を説明します。
引用文献と参考文献を同じように扱うとき
一般的にはこっちのパターン。
教員からの指示がない場合は、「参考文献=引用文献」という扱いでいいでしょう。
このときは、文献表をひとつに括ってしまえばいい。「参考文献」と見出しをつけて、引用した文献・参考にした文献を示しておけば問題ありません。
見出しに「引用文献」や「引用・参考文献」「参照文献」として示す場合もある。論文なら書き方に規定があるが、レポートの場合はそこまでこだわる必要ない。
引用文献と参考文献を分けて書くとき
「引用文献と参考文献を、それぞれ別々に示すように」
と教員から言われたら、こっちのパターン。最後の文献リストは、次のように書き分けたらいいでしょう。
- 引用文献
抜粋や要約して、本文中に引用元を明記した文献 - 参考文献
本文中で引用をするほどでもなかったが、自分の文章を関連があるような文献
参考にした文献はすべて引用する。引用するほどでもないような内容の文献については参考文献にまわす。
という方針で、分けてリストを作れば間違いないでしょう。
まとめ
大切なことなので、もういちど言っておきます。
レポートで必須なのは、「参考文献」ではありません。自分の意見の根拠とするための「引用」が必須なのです。
参考文献は、引用のついでに書くべきものに過ぎない。
さまざまな文献から引用をして、そこから自分の意見を述べることで、立派なレポート・論文が完成するはずです。
結論
参考文献に書いたのなら「引用」をしないといけない。すなわち、参考文献と引用文献は、どちらも同じものだと思っていい。
参考文献の書き方|レポートでの書き方を例をもちいて解説する